【戦わずして勝つ】USPはマーケティング成功の重要なカギ

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マーケティングを成功させるために欠かせない「USP」という言葉をご存知ですか?

ビジネスで大きな成果を出すうえで、競合商品と差別化した強みが明確になっていることが重要です。

自社商品の強みを顧客にわかりやすくしたものをUSPと呼びます。

今回は、マーケティング成功のカギを握るUSPについて解説します。

マーケティング成功のカギを握る「USP」とは?

USP(Unique Selling Proposition)とは、自社にしかない強みを指すマーケティング用語です。

日本語訳にすると以下のようになりますが、パッと見だとわかりづらいですよね。

「顧客にとって魅力的な自社独自の強みを見つける」と覚えておけば大丈夫です。

Unique…独自の
Selling…販売方法
Proposition…提案

ちなみに、USPについて1つだけ注意点があります。

USPはあくまで顧客から見た独自性を指します。「自社が打ち出したい独自性」や「他者にない要素」はUSPではありません。

それではなぜUSPがマーケティングで重要なのか詳しく説明していきます。

USPがマーケティングで重要な理由3つ

USPがマーケティングで重要な理由は、以下3つです。

・余計なコストがかからなくなる
・顧客にとって魅力的なブランドになる
・顧客がブランドの認知度を拡大してくれる
それぞれ説明します。

余計なコストがかからなくなる

USPを明確にしておけば、余分なコストがかからなくなります。

また、マーケティング戦略として顧客に独自性の高い訴求ができることはメリットが多いのです。

例えば、魅力的な商品には余計な広告費をかけずとも売れていきます。

逆に、独自性の低い商品は売上も不安定で、広告費を大量に投下しないと戦えないでしょう。

顧客にとって魅力的なブランドになる

独自の強みがある商品は顧客の記憶に残りやすいため、ブランド力の確立に大いに役立ちます。

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「100人乗っても大丈夫」

子どものころにテレビCMでこのセリフを聞いたことはありませんか?

何だかよくわからないけど、壊れない物置なんだなという記憶が今でも残っています。

USPが明確だとそれほど強烈な印象が残るのです。

顧客がブランドの認知を広げてくれる

独自性の高いUSPは「なぜ商品を買うのか」というメッセージが明確です。

そのため、商品購入後の顧客満足度は高くなり、共感してもらうために口コミをしてくれるようになります。

SNSでの拡散には爆発力があり、いわゆる「バズれば」瞬く間に評判が広がっていくことでしょう。

USPの作り方が上手い事例を3つ紹介

ここではUSPの作り方が上手い事例を3つ紹介します。

事例1:QBハウス

「ヘアカットの時間は10分、価格は1,000円」

Unique(特徴):「価格は1,000円」
Selling(強み):「ヘアカットの時間は10分」
Proposition(メリット):「10分を超えても追加料金はなし」

QBハウスのサービスは当時の理容業界の常識をくつがえすものでした。

ヘアカットのみにターゲットを絞り、10分を超えても追加料金がないメリットなどが詰まった秀逸なUSPとなっています。

事例2:ライザップ

「結果にコミットする」

Unique(特徴):「完全マンツーマン」
Selling(強み):「最短2ヶ月で結果を出す」
Proposition(メリット):「目標体重まで減量できなければ全額返金」

ライザップが登場する前までは、パーソナルジム業界でコモディティ化が起きていました。

そんなときに「結果にコミットする」というUSPを打ち出したライザップへ一気に顧客が集まりました。

事例3:ドミノピザ

「熱々でジューシーな美味しいピザをお宅まで30分以内にお届けします。間に合わなければ、代金は頂きません」

ドミノピザが日本展開した際、顧客に打ち出したUSPです。

Unique(特徴):「間に合わなければ、代金は頂きません」
Selling(強み):「30分以内にお届けします」
Proposition(メリット):「熱々でジューシーな美味しいピザ」

ビザの配達は時間がかかり、届いても冷めているイメージを一気に払拭する強烈なUSPですよね。

ドミノピザは掲げたUSPを守り一気に宅配ピザ業界でシェアを伸ばしました。

【戦わずして勝つ】すぐに結果が出るUSPの作り方

独自性の高いUSPを作ることができれば、競合と無闇に戦う必要がなくなります。

先ほど事例で紹介した企業も同じ業界内での競合はいますが、優れたUSPによってマーケティングで成功をおさめています。

ここで実際にすぐに結果が出るUSPを作ってみましょう。作り方のポイントは以下5つです。

①自社商品を選ぶ理由が明確であること
②独自性があり個性的であること
③ニッチで専門性が高いこと
④複数の要素が組み合わさっていること
⑤競合より先にUSPを世に出すこと

①自社商品を選ぶ理由が明確であること

顧客によって商品を選ぶ理由はさまざまです。

すべての顧客に合わせて商品を作るのは難しいですが、一番多い顧客の購入理由をアンケートなどで知ることはできます。

競合商品があるなかで、あなたの自社商品はどんな理由で選ばれるのか明確にすることが重要です。

②独自性があり個性的であること

USPを作るうえで「独自性が大切」と何度もお伝えしてきましたが、顧客に興味を持ってもらうために「個性的であること」も意識しましょう。

独自性は自社商品だけが顧客に価値提供できる特徴ですが、時間がたてば競合も類似商品を出してくるかもしれません。

簡単に真似される商品の特徴はUSPとは言えません。しかし、個性は違います。

個性は商品のキャラクターを表すような意味合いがあるため、唯一無二のポジションを獲得できる可能性が高いのです。

③ニッチで専門性が高いこと

②でUSPは個性的であることが重要だとお話ししましたが、これは必ずしも商品を個性的にする必要はありません。

例えば、ターゲットを絞ってニッチで専門的な市場を選ぶだけで個性を出せます。

競合が多くターゲットも広ければ商品次第で多くの顧客を獲得できそうですが、高度なマーケティングと莫大な初期投資がないと自社商品を顧客に認知してもらえないでしょう。

もしニッチで専門性の高い商品を持っているのであれば市場選びから考え直してみてはどうでしょうか。

④複数の要素が組み合わさっていること

どんなに完璧な商品をリリースしても、時間とともにその商品はコモディティ化してしまいます。

自社商品の強みやUSPを改めて分解し、どういう要素で成り立っているか理解しましょう。

アップルであれば、「超小型」×「ポケットに1,000曲」の掛け合わせでiPodが爆発的に売れました。

自社の強みを分解する際は、後述する「優れたUSPを作るために見るべき9項目」を意識するといいでしょう。

⑤競合より先にUSPを世に出すこと

特に新規ビジネスに言えることですが、独自性の高いUSPは1番最初がもっとも影響力があります。

USPは市場の注目度が高まり、先行者利益も大きいためタイミングをはずさないことが大切です。

つまり、インパクトの強いUSPを発信できれば、競合よりかなり有利にマーケティングを進めることができます。

優れたUSPを作るために見るべき9項目

最後に優れたUSPを作るために、自社商品の見るべき項目を9つ紹介します。

以下の項目について特徴を洗い出してみると、競合との差別化ポイントが見えてくるでしょう。

  • 価格
  • 品質の高さ
  • スピードの速さ
  • サービスの充実
  • カスタマイゼーション可能性
  • 保証の充実度
  • ラインアップの広さ
  • 利便性
  • 専門性

ここで大切なのは、「各項目は具体的に書き出す」ということ。

例えば、単純に「価格が安い」と書くより、「業界No1の安さ」と書いたほうが、価格面で競合よりどれだけ優れているかがわかりやすいです。

マーケティング戦略にUSPを活用してみましょう

USPはマーケティングを成功させるために欠かせないことを説明してきました。

自社商品のUSPの作り方がわからない場合は、上述した以下見出しをもう一度ご覧ください。

・【戦わずして勝つ】すぐに結果が出るUSPの作り方

・優れたUSPを作るために見るべき9項目

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